1日葬
80代
女性
想い出
最期の想い出作り
札幌市内
母
無宗教
母が82歳で亡くなったとき、私たちはその人生を振り返り、懐かしい記憶に浸りました。
母は南区あけぼの団地で結婚生活をスタートし、そこで私たち子どもたちも育ちました。この団地には、数え切れないほどの思い出が詰まっています。
その後、父が篠路に自宅を建て、家族はそこに移りました。
旅葬で母を送り出すと決めた私たちは、母が過ごした思い出の場所を訪れることにしました。
まずは母と父が結婚生活をスタートさせた南区の団地。私たちにとっては幼少期の思い出が詰まった場所です。
次に白石区の私の自宅、中央区の次女宅、北区の長男宅を巡りました。
母に私たちはそれぞれが力強く生きているのだと見せることができて良かったです。
出発と共に始まったお菓子パーティーは移動の間続き、母の思い出話が次々と語られました。
家族みんなで母の思い出を語り合ううちに、母と父が共に過ごした北区の自宅跡地を訪れました。
自宅へ近づくと母が通っていたコミュニティセンターの洋裁教室、行きつけだった商店などの記憶がよみがえり、運転手さんにお願いして立ち寄らせていただきました。
そして、毎日父母と訪れていた公園も巡りました。
昨日は本当に楽しい一日でした。
母の思い出を語り合いながら、家族みんなで笑ったり泣いたりして、あの瞬間、母が私たちの中で生き続けていることを強く感じました。
母と過ごした場所を巡りながら、私たちは彼女がどれだけ愛されていたかを再確認しました。
途中、母がよく通った狭い道を運転手さんが慎重に通ってくれたときには、思わず拍手が起こりました。
母が愛した場所をすべて巡ることができ、私たちはとても満足です。
スタッフの皆さんも、まるで家族の一員のように私たちと一緒に思い出を共有してくれました。
母の心臓手術のこと、コロナ禍で一度しか面会できなかったこと、最期に苦しまなかったかという後悔や心配もありましたが、思い出を辿ることで心が少し軽くなりました。
家族全員が「楽しかった」「良いお別れができた」と口を揃え、旅葬にして本当に良かったです。
母との最後の旅は、私たち家族にとってかけがえのない思い出となりました。
母と過ごした場所を巡り、母が愛した人々や風景に触れることで、私たちもまた新たな思い出を作ることができました。
この旅が、私たちにとっても母にとっても最高の形での別れとできた事。とても嬉しく思います。