1日葬
70代
仏式
想い出
故人のと続柄
故人の年齢
故人の性別
旅の場所
最期の想い出作り
父
男性
葬儀形式
道央
父が定年退職を迎えた後、突然ガーデニングに情熱を注ぎ始めたことに、家族は皆驚きました。
一生懸命働いてきた父が、母と共に庭をいじる姿は、想像もしていなかった光景でした。
父の庭作りに対する熱心さは、まるで新しい生活を始めるかのよう。
特に芍薬の花を丁寧に手入れする父の姿は、母とともに過ごす新たな日々の楽しみとなりました。
母が病気になった時、父の献身的な姿に改めて家族の絆の深さを感じました。
普段は少し頑固で亭主関白な面もあった父ですが、母の病気を前にして、そのすべてを支えるために奔走しました。
家族で力を合わせて母の看病を行う中で、父は一言も不平を言わず、ただひたすらに母を支え続けました。
母が亡くなるその日まで、父はそばを離れませんでした。
母が亡くなってから数年後、今度は父が病に倒れ、手術が必要となりました。
父は「葬式は盛大にしなくていい、家族だけでいい」と話しました。
そして、「自宅での葬儀を望む」とも。
自宅で過ごした年月は父にとっても特別なものでしたが、妻が提案した旅葬のアイデアが私たちに響きました。
父が生涯愛した花々に囲まれた場所で、家族だけの静かなお別れをすることに決めました。
最終的に父が選んだのは、ゆにガーデンでの旅葬でした。
そこには、父が自宅で愛情を込めて育てた芍薬と同じ白い芍薬が咲いています。
父はかつて母と訪れたことがあるその場所を、最後の場所として選んだのです。
家族で遺影を持ち、静かに祈りを捧げながら、父と母の愛した花々を一緒に見ました。
その日、父と母の幸せな日々を思い返しながら、私たちは新たな思い出を作りました。